坦洋工夫を解説

さてさて写真は
昨日の淹れ方講座の1コマ

昨日は紅茶のカテゴリーから
『政和工夫』を
ご紹介致しましたが
先程、凰茶堂公式Instagramにて
@kochado.musubian.tea_shop
政和工夫と同じく
福建紅茶の『坦洋工夫』を
ご紹介致しましたので
本日はこちらについて
ちらりとふれて
みたいと思います🎵

『坦洋工夫』は
『白琳工夫』や『政和工夫』と並んで
福建三大紅茶などと
よばれている福建省紅茶の
銘茶です

原産地は
福建省福安市社口鎮の西部に
位置する坦洋村

1851年にこの村の胡氏が
坦洋菜茶(地元の品種)を使用して
『坦洋工夫』を完成させました

このお茶はヨーロッパや
ロシアの人々も魅了していき

1915年ついに
パナマ万国博覧会で
金賞受賞し有名に
なっていったお茶で
その後イギリス王室の
特供茶にもなりました

時代時代の変化で
(詳しくは中国茶アドバイザーコース
紅茶の製法と種類にて)

中国における紅茶の
輸出事情が変化し
一度は表舞台から姿を
消すものの
地元の坦洋村では
今なお工夫紅茶の生産が
続いており
進化を続けていますが
あまり国内では見ることの
少ないお茶かと思います

外観は細長く白毫を帯びている
光沢のある烏黒で
大変香りの高い紅茶です

国際標準化機構ISOや
中国国家標準では
紅茶は
萎凋→揉捻→発酵→乾燥
となっており

同じく発酵(茶葉中のカテキンの
重合変化による酸化発酵)を
促して作る烏龍茶との
大きな違いは
発酵の促し方はもちろん

発酵の止め方にあります

烏龍茶は狙った
発酵具合や香りに達した時
一気に殺青というプロセスで
高熱を加えて急ブレーキを
かけて発酵を止めるのに対して

紅茶は乾燥という工程で
熱を加えることによって
緩やかに発酵を止めていきます

ちまたでは
一般の方がイメージ
しやすいように『全発酵茶』と
呼ばれているお茶ですが
発酵度の概念でお茶を
とらえてしまうと
一生お茶が理解
出来なくなってしまいます

いつも講座で
お伝えしておりますが
紅茶も種類によって様々です

ダージリンの
ファーストフラッシュも
発酵度だけでいうと
だいぶ浅めに
仕上げてあることが多いですが

ここで先程の
全発酵?というと
謎に陥りますが
紅茶というのは
世界が決めたルールによると
発酵度ではなく
萎凋→揉捻→発酵→乾燥
このプロセスで
製造したお茶を紅茶という

このように理解すると
他の茶類と比較してみた時に
明確な説明が出来るように
なると思います🎵

続きはまた日々の
中国茶、台湾茶講座にて
お送りさせていただきます😊

ではっ